名刺を渡す相手に与えたい印象からフォントを選ぶ
フォントは色と同様に名刺の印象を大きく左右する要素です。全体的なデザインの印象でフォントを決めていませんか?
フォントにはそれぞれ特徴があります。フォントの違いだけでも、名刺を渡す相手があなたに持つ印象やイメージが変わります。自分の職業やイメージを考慮し、初対面の相手にどんな印象を与えたいですか?
- 信頼感?
- 親近感?
- 力強さ?
- ユニークさ?
この記事では、それぞれのフォントが持つ特徴やイメージをご紹介します。どのフォントを使用するべきか迷った際はぜひ参考にしてみてください。
名刺印刷で最も多く使用され、信頼感を与える明朝体
明朝体の特徴
読みやすく、新聞や小説などでも使われるオーソドックスな書体で名刺にもとても多く使用されています。横線に対して縦線が太く、細部まで柔らかい曲線が使われます。とめ、はね、はらい等の要素が多く文字の変化が多いです。そのため複雑さや緊張感が生まれます。
明朝体のイメージ・与える印象
洗練/信頼感/上品/知性的/繊細/高級感/女性/伝統的/厳粛/堅実/優雅/真面目/固い/都会/誠実感/大人
明朝体は弁護士、税理士などの士業、医療関係者、教育関係者など、「堅い職業」と言われる方におすすめの書体です。企業でも、堅実さ、伝統などをアピールしたいときは明朝体がおすすめです。公務員の名刺も多くは明朝体で作成されています。
シンプルで読みやすく、親近感を与えるゴシック体
ゴシック体の特徴
明朝体と同じようにオーソドックスな書体で、パソコンで使う機会が増えました。横線と縦線の太さが同じで、とめ、はね、はらい等の要素が少ないため変化が少なく、ハッキリとしていて読みやすい書体です。少ない文字数でもインパクトがあり、目に入りやすいため、見出しやタイトルに適した書体です。
ゴシック体のイメージ・与える印象
■角ゴシック体
力強さ/スピード感/現代的/シャープ/先進的/カジュアル/POP/元気/カジュアル/しっかりした/モダン/シンプル/親近感/男らしさ/安定感
太ゴシック体はより元気で力強く信頼できる印象、細ゴシック体はよりモダンで洗練された女性的な印象になります。
■丸ゴシック体
優しさ/安らぎ/可愛らしさ/親しみやすさ/ナチュラル/柔軟/ポップ/子どもっぽさ
デザイナー、イラストレーター、スタイリストなどのカタカナ職業の人は、大半がゴシック体を使った 名刺を使っています。企業でもIT企業、アパレル系、外資系などはゴシック体がおすすめです。
書き文字に近く、温かみや柔らかさがある楷書体
楷書体の特徴
とめ、はね、はらい等に筆のタッチがありますが、筆を一画ごとに離して書き、整然としたまとまりを持たせた書体です。行書体のような崩れがなく読みやすいです。 明朝体よりももっと和のテイストを感じさせますので、日本語のデザイン性を高めることができます。
楷書体のイメージ・与える印象
日本的/伝統的/丁寧/誠実さ/温かみ/端正/風格/歴史
公的企業や老舗企業など伝統的なイメージの会社の名刺にピッタリです。あえて日本的な印象を与えたい場合や、縦書きのデザインには楷書体がおすすめです。
伝統的な書体で、個性的な名刺に仕上がる隷書体
隷書体の特徴
中国の漢時代に生まれたフォントで、波打つような横線のうねりや払い、伸び伸びと力強いはねががあります。伝統的な平べったいフォントで、個性を出せる特徴的な書体です。特徴的な書体ですが、意外にも、お札の「日本銀行券」や「壱万円」など身近なものに使用されている書体ですので、読みにくさにストレスを与えてしまうことはありません。
隷書体のイメージ・与える印象
伝統的/日本的/厳格/荘厳/上品
伝統工芸品(着物、骨董品、家具など)に関係のある方におすすめの書体です。またショップカードの作成時に使用することで、どのようなお店なのかイメージしやすくなります。
以上、書体による違いをご紹介しました。それぞれの書体が持つ特徴やイメージを知っておけば、ご自身が使うべき書体がなんとなく予想できるのではないでしょうか。
この機会に一度今お使いの名刺に使用されるている書体が本当にそれでいいのか見直してみてください。
もちろん使用する書体に制限はありませんし、あえて複数の書体を使用する場合もあります。
書体に関してご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。